伊勢芋とは
伊勢芋とは、江戸時代から三重県の多気町で栽培されている山芋の一種です。全盛期の明治時代末には250人の生産者がいましたが、現在は生産者の高齢化が進み30人程度となっております。このまま衰退し無くなってしまうのはもったいない伊勢芋を多くの人に知って頂きたいです。
圧倒的な粘り気
伊勢芋は他の山芋類に比べ粘り気が段違いです!箸で掴んでも落ちません!その粘りは山芋類一とも言われています。またアクが少なくコクのある味わいが特徴です。
ムチンの効果
伊勢芋に含まれる粘りの正体であるムチンは、胃の粘膜を潤して胃潰瘍や胃炎の予防・改善の効果があり、鼻の粘膜を丈夫にすることで風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりにくくすると言われています。また、粘膜が保護されることでアレルギー症状の予防や改善も期待されています。さらにムチンには糖の吸収を抑える働きがあり肥満防止にもなります!
ムチンは熱に弱いので生で美味しく食べれる伊勢芋がオススメです。

畑のうなぎ
伊勢芋は『畑のうなぎ』と称されるほど、栄養価が高い食材です。
伊勢芋に含まれるタンパク質・粗脂肪・可溶性無窒素物は強壮・強精にききめがあり、体力・精力を増進するものとして多方面で利用されています。

親孝行芋
伊勢芋は、前年に収穫した親芋を種芋とし、親芋から新しく子芋が形成されて肥大化するので、収穫時には大きくなった子芋の上に縮小した親芋を背負う形となることから『親孝行芋』の別名が有り、地元では様々な祝い事の贈り物として人気があります。

天皇?アメリカ?
伊勢芋は、明治時代からアメリカや香港へ輸出され高級品として扱われてました。また、皇室にも献上され昭和天皇の大嘗祭では供物に選ばれたことがあります。

高級品
伊勢芋は主に、和菓子の材料や料亭で使用されるため市場にはあまり出回らず、一般的な長芋に比べ高価格です。それは、機械化が難しくほぼ全て手作業による栽培だからです。業務用以外には贈呈用に用いられ、特に収穫の時期が10月末〜11月なのでお歳暮として使われる事が多いです。

これからの伊勢芋
伊勢芋の欠点であるゴツゴツした見た目と剥きにくさを改善するため、新たな栽培方法に取り組んでおります。

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